薬品や医薬品の製造現場では、粉体の微細な飛散や異物混入が製品の品質に直結するため、厳格な衛生管理が求められます。この記事では、薬品・医療業界において安全性と安定稼働を両立させるための、サニタリーロータリーバルブの選び方について解説します。
サニタリーとは、「衛生的な」「清潔な」という意味を持つ英語の「sanitary」に由来します。薬品・医療の製造現場においては、異物混入(コンタミネーション)のリスクを最小限に抑え、極めて高い洗浄性を備えている状態を指します。
薬品・医療業界では、直接体内に取り込むものを生産しているため、洗浄不足による異物混入が発生すれば、重大な健康被害を及ぼす恐れがあります。サニタリー性を高く維持することは、品質保証のみならず、企業のリスクマネジメントの観点からも極めて重要です。
サニタリーロータリーバルブは、頻繁に行われる洗浄作業を効率化するため、短時間で工具を使わずに分解・再組み立てができる「ワンタッチ構造」などが採用されています。また、細菌の繁殖や原料の残留を防ぐため、内部に液溜まりやデッドスペース(洗浄死角)がない平滑な構造設計がなされています。
シンプルな構造は、洗浄の徹底だけでなく、部品の摩耗チェックといったメンテナンスの容易化にもつながり、トータルでの故障リスク低減とコスト削減に貢献します。
多品種の原料を扱う薬品製造では、前工程の原料が次工程の製品に混入する「クロスコンタミネーション」を厳格に排除しなければなりません。そのため、ローターやケーシングへの付着を防止するバフ研磨(鏡面仕上げ)やコーティングが施されているもの、接粉部と軸受け部が完全に分離され、外部からの粉体侵入を防ぐ「エアーパージ(エアーシール)」機能を備えたモデルの選定が推奨されます。これにより、残留物による汚染リスクを大幅に低減できます。
医薬品の製造管理基準である「GMP」では、製造過程の適切な管理が義務付けられています。特に、「前製品の残留物が許容限界以下まで除去されていること」を科学的に証明する洗浄バリデーションへの適合は必須条件です。
設備選定時には、以下の適合性を必ず確認しましょう。
また、設備の品質を担保するため、接液部の表面粗さ(Ra値)を証明する「検査成績書」や、材質の出所を証明する「ミルシート(鋼材検査証明書)」の発行可否も重要なチェックポイントです。
高薬理活性物質(抗がん剤やホルモン剤など)を扱う場合、微細な粉塵が外部に漏れ出すことは、製造作業者の健康被害に直結します。そのため、近年では高度な「封じ込め(コンテインメント)」性能が強く求められています。
選定の際は、以下のポイントを確認してください。
製品の品質だけでなく、作業者の安全(労働衛生)を守るためにも、封じ込め性能に優れたバルブ選びが不可欠です。
微細な汚染も許されない薬品・医療業界では、徹底した洗浄が可能で、クロスコンタミを防げるサニタリーロータリーバルブの導入が不可欠です。GMP基準への適合、各種証明書の発行可否、そして高薬理活性物質への対策(封じ込め)など、多角的な視点から信頼できるメーカーを選定することが、安定生産への近道となります。
以下のページでは、ロータリーバルブのトラブル事例やメンテナンスの要点について詳しく解説しています。リスク管理を徹底するために、ぜひ併せてご活用ください。
豊富な選択肢から
適切な機種を
提案してほしい

フルード工業は、今回調査したメーカーのなかでも最も多い26モデルのロータリーバルブを展開(※2)。これまでの経験を活かし、豊富なラインナップから粉体に応じて適切に機種選定することを得意としています。
※参照元2:フルード工業公式HP (https://www.fluideng.co.jp/products/feeder/rotary_valve.html)
製造ラインも含めて
総合的に
提案してほしい

ツカサ工業は、製造ラインも含めた総合的な提案にも強みのあるロータリーバルブメーカーです。顧客へのヒアリングを通して、粉体の総合エンジニアリング企業ならではの視点で問題点を分析し、課題解決につながる1台を設計・製造しています。
海外拠点にも
国内と同様に
提案してほしい

アイシン産業は、日本だけでなく中国やタイ、インドといった海外に拠点を持ち、世界中に顧客を抱える粉体用マシンの専業メーカーです。現地に日本の技術員を派遣し、日本の技術と品質を海外でも展開。顧客の依頼に対し、スピーディーな製造、サポートを行っています。