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穀物向けロータリーバルブの選び方

大豆、とうもろこし、ゴマなどの穀物搬送では、粒の破砕や異物混入、粉塵の発生、設備摩耗といった課題が生じやすくなります。穀物の性状や搬送条件に合うロータリーバルブを選ぶことが、安定した生産ラインづくりにつながります

こちらの記事では、穀物搬送ラインで起こりやすい課題を踏まえ、ロータリーバルブの選び方を解説します。

穀物業界におけるロータリーバルブの役割と特徴

穀物を扱う工場では、原料の受け入れ、貯蔵、計量、粉砕、混合、包装などの各工程で、粉体や粒体を安定して搬送する必要があります。大豆やとうもろこしのように粒が比較的大きい原料、ゴマのように小粒で流動しやすい原料、粉砕後の粉体など、同じ穀物でも性状はさまざまです。

そのため、搬送設備には原料ごとの粒径、硬さ、付着性、含水率、処理量に合わせた機器選定が求められます。ロータリーバルブは、ホッパーやサイロ、空気輸送ラインなどに設置され、穀物を一定量ずつ排出する役割を担います。

穀物搬送における主な課題

穀物搬送で特に注意したいのが、粒の割れや欠けです。ロータリーバルブ内で原料が噛み込むと、粒が破砕され、製品歩留まりや品質に影響することがあります。

また、粉化が進むと搬送ライン内に粉塵が発生しやすくなり、清掃負担の増加や付着、固着の原因にもなります。

さらに、穀物は食品原料として扱われるケースが多いため、異物混入やコンタミ対策も重要です。前後工程で別原料を扱う場合、機内に残留した原料が次ロットへ混入するおそれがあります。清掃しにくい構造や粉溜まりが生じやすい形状の機器を選ぶと、品種切り替え時の作業負担が増えるため注意が必要です。

ロータリーバルブ導入のメリットと重要性

ロータリーバルブは、ローターが回転することで上部から入った原料をポケット内に受け、下部へ連続的に供給する機器です。穀物搬送ラインに導入することで、原料の供給量を安定させやすくなります。

供給が不安定になると、後工程の粉砕機、計量機、包装機などに負荷がかかり、生産効率の低下につながることがあります。また、空気輸送ラインでは、ロータリーバルブがエアロックの役割を担うこともあります。

圧力差のある箇所で原料を供給する場合、空気漏れを抑えながら原料を送る構造が求められます。ただし、穀物の種類や粒径、含水率、処理量、搬送方式によって適した仕様は異なります。サイズや処理能力だけで選ぶのではなく、破砕、コンタミ、摩耗、清掃性まで含めて検討することが重要です。

穀物向けロータリーバルブ選び方のポイント

噛み込み・破砕対策

穀物向けロータリーバルブを選ぶ際、まず確認したいのが噛み込みと破砕への対策です。大豆、とうもろこし、豆類などの粒体は、ローター先端とケーシングの隙間に挟まると、割れや欠けが発生しやすくなります。

一般的に、ロータリーバルブは気密性を高めるために隙間を小さく設計することがありますが、穀物の粒径に対して過度に狭いクリアランスでは噛み込みが発生しやすくなります。一方で、隙間を広げすぎるとエア漏れや供給精度に影響することがあります。

そのため、扱う穀物の粒径分布、硬さ、割れやすさを踏まえ、気密性と破砕抑制のバランスを考慮したクリアランス設計を選ぶことが大切です。

ローター形状についても、粒体の入り込み方や排出性に配慮したポケット形状、角部を抑えた形状、噛み込みを逃がしやすい仕様などを検討します。

異物混入・コンタミ対策

食品原料として穀物を扱う場合、異物混入やコンタミ対策は欠かせません。ロータリーバルブの内部に原料が残りやすい構造だと、品種切り替え時に前ロットの原料が混入する可能性があります。

大豆、とうもろこし、ゴマ、小麦、米粉など複数の原料を同じラインで扱う工場では、清掃性に配慮した仕様を選ぶことが重要です。

選定時は、分解しやすさ、内部へのアクセス性、粉溜まりの少なさを確認しましょう。サニタリー仕様のロータリーバルブは、分解洗浄や点検を行いやすい構造が採用されていることがあります。

ローターやケーシング内部を目視しやすい構造であれば、清掃後の残留確認もしやすくなります。また、軸封部やベアリング周辺の構造も確認したいポイントです。

潤滑油や摩耗粉などが原料側に混入しにくい構造か、接粉部材質や表面仕上げが用途に合っているかを確認する必要があります。

摩耗対策と耐久性

穀物は一見やわらかい原料に見えても、連続搬送ではローターやケーシングに摩耗が蓄積します。特に、粉砕後の粉体、硬い粒体、殻や夾雑物を含む原料を扱う場合、接粉部の摩耗が進みやすくなります。

摩耗が進むとクリアランスが変化し、供給量のばらつきやエア漏れ、噛み込みの増加につながることがあります。摩耗対策としては、接粉部に適した材質を選ぶことが基本です。

食品用途ではステンレスが選ばれることが多く、腐食や洗浄条件も踏まえて材質を検討します。摩耗が懸念される場合は、表面処理、ライニング、交換可能な部品構造などを検討することもあります。

ただし、耐摩耗性だけを優先すると、清掃性やコスト、食品用途への適合性とのバランスが取りにくくなる場合があります。

メンテナンスの容易さ

ロータリーバルブは連続稼働する設備に組み込まれることが多く、点検や清掃に時間がかかるとライン停止時間が長くなります。穀物を扱う現場では、原料切り替えや清掃頻度が多い場合もあるため、メンテナンス性は導入後の運用コストに関わります。

選定時には、工具を使わずに分解できる範囲、ローターの取り外しやすさ、清掃後の組み立てやすさを確認しましょう。点検口の有無や内部確認のしやすさも重要です。

また、シール材、パッキン、軸封部品、ローター、ライナーなど、消耗しやすい部品の交換方法や納期も把握しておく必要があります。日常点検項目や清掃手順を導入時に整備しておくことで、安定した運用につながります

穀物搬送ラインでのよくあるトラブルと解決策

異物噛み込みによる設備停止トラブルとその対策

穀物搬送ラインでは、原料中の夾雑物や硬い粒、割れた粒がロータリーバルブに噛み込み、モーター過負荷や設備停止につながることがあります。特に、原料受け入れ直後の工程や、サイロ下部から排出する工程では、粒径のばらつきや異物の混入に注意が必要です。

対策としては、ロータリーバルブ単体ではなく、前後工程を含めて確認することが重要です。上流側にふるい機やマグネットを設置し、金属片や大きな異物を取り除くことで、噛み込みリスクを抑えやすくなります。

ロータリーバルブ側では、原料の粒径に合ったクリアランス、過負荷時に停止や警報を出せる保護機構、点検しやすい構造を検討します。内部にアクセスしやすい構造を選ぶことで、停止後の復旧時間を短縮しやすくなります。

粉塵の発生・付着によるトラブル予防

穀物は搬送中の衝撃や摩擦によって粉塵が発生することがあります。粉塵がロータリーバルブ内部や配管内に付着すると、排出不良や固着、清掃負担の増加につながります。

粉塵対策では、まず破砕を抑えるロータリーバルブ選定が重要です。噛み込みにくいローター形状や、搬送物に適した回転数を検討することで、不要な粉化を抑えやすくなります。

さらに、付着しやすい原料では、接粉部の表面仕上げやコーティング、スクレーパーなどの仕様を検討する場合があります。粉塵が外部へ漏れやすい箇所では、軸封部や接続部のシール性も確認しましょう。

集じん設備とのバランス、配管内の風量、原料供給量を含めてライン全体を見直すことが予防につながります

清掃・メンテナンス工数の増加を抑える工夫

穀物搬送ラインでは、原料切り替えや定期清掃のたびにロータリーバルブを点検することがあります。清掃しにくい構造の機器を選ぶと、作業時間が長くなるだけでなく、清掃ムラや残留原料の見落としにつながることがあります。

工数を抑えるには、導入前に実際の清掃手順を想定することが重要です。誰が、どの頻度で、どの工具を使い、どこまで分解するのかを確認したうえで、現場に合う仕様を選定します。

また、点検項目を標準化しておくことも効果的です。ローターやケーシングの摩耗、シール部の劣化、付着物の有無、異音、振動、供給量の変化などを定期的に確認することで、トラブルの兆候を早めに把握できます。

部品交換の目安を決めておくことで、突発的な停止を抑えやすくなります

まとめ

穀物向けロータリーバルブを選ぶ際は、処理量やサイズだけでなく、粒の破砕、異物混入、摩耗、清掃性、メンテナンス性を総合的に確認することが重要です。

大豆、とうもろこし、ゴマなどは原料ごとに粒径や硬さ、付着性が異なるため、搬送条件に合わせた仕様選定が求められます。

導入前には、原料性状や清掃方法、前後工程の条件を整理し、現場に合うロータリーバルブを選びましょう。

扱う材料が異なる業界から選ぶ!ロータリーバルブメーカー3選
    材料を設備へ供給してくれるロータリーバルブ。扱う材料の粒度や粘性、温度などに合わせてバルブを選ぶことで、生産効率を向上したり、故障によるコストを削減したりしてくれます。 ここでは扱う材料が異なる業界からおすすめのロータリーバルブメーカーを紹介します。
SITUATION 1

豊富な選択肢から
適切な機種を
提案してほしい

フルード工業
フルード工業
引用元HP:フルード工業株式会社公式HP(https://www.fluideng.co.jp/)

フルード工業の特徴

フルード工業は、今回調査したメーカーのなかでも最も多い26モデルのロータリーバルブを展開(※2)。これまでの経験を活かし、豊富なラインナップから粉体に応じて適切に機種選定することを得意としています。

※参照元2:フルード工業公式HP (https://www.fluideng.co.jp/products/feeder/rotary_valve.html)

公式HPで「選定力」
について詳しく見る

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SITUATION 2

製造ラインも含めて
総合的
提案してほしい

ツカサ工業
ツカサ工業
引用元HP:ツカサ工業株式会社公式HP(https://www.tsukasa-ind.co.jp/)

ツカサ工業の特徴

ツカサ工業は、製造ラインも含めた総合的な提案にも強みのあるロータリーバルブメーカーです。顧客へのヒアリングを通して、粉体の総合エンジニアリング企業ならではの視点で問題点を分析し、課題解決につながる1台を設計・製造しています。

公式HPでラインナップを確認する

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SITUATION 3

海外拠点にも
国内と同様に
提案してほしい

アイシン産業
アイシン産業
引用元:アイシン産業株式会社公式HP(https://www.aishin-sangyo.co.jp/)

アイシン産業の特徴

アイシン産業は、日本だけでなく中国やタイ、インドといった海外に拠点を持ち、世界中に顧客を抱える粉体用マシンの専業メーカーです。現地に日本の技術員を派遣し、日本の技術と品質を海外でも展開。顧客の依頼に対し、スピーディーな製造、サポートを行っています。

公式HPでラインナップを確認する

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※選定条件
2023年6月19日時点、Googleで「ロータリーバルブ」を検索した際に公式HPが表示された会社のうち、公式HP上にロータリーバルブの図面、仕様、寸法といった情報が記載されているメーカーを選定。
上記条件に絞った23社のうち
① フルード工業:ロータリーバルブのラインナップが一番多い
② ツカサ工業:製品すべてがオリジナル仕様に対応している旨を記載
③ アイシン産業:ロータリーバルブのラインナップが2つ以上あり、もっとも多く海外拠点を有している